花祭りに甘茶を釈迦像にかける意味とは?

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子供が生まれると神社にお宮参りに行き、クリスマスにはしゃぎ、お寺のお葬式で涙する…。

日本人はその時々で宗教の違う行事をうまく日常に取り入れていますが、
花祭りのことを知っている人はとても少ないのではないでしょうか。

 

花祭りは、日本の文化的にもつながりが深い仏教の行事の一つです。

甘茶をお釈迦様の像にかけることで有名…といっても、
一体なんのことかわからない人が多いと思いますが、
4月の気候のいい時期に開催されるので、
小さな子供とお出かけするには、ぴったりのイベントだと思います。

 

今回はそんな花祭りについてご紹介したいと思います。

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そもそも花祭りに甘茶をお釈迦様にかける理由とは

花祭りは毎年4月8日に開催される、お釈迦様のお誕生日を祝うお祭りになります。

私は親類に4月8日が誕生日の人がいるので、だいぶ前から、
4月8日がお釈迦様の誕生日だということは知っていました。

 

花祭りに甘茶をお釈迦様にかけるのには、お釈迦様の誕生日を祝うとともに、
お釈迦様に子供の健やかな成長をお願いする、という意味があるのですね。

 

最近では、イラストレーターのみうらじゅんさんや、お笑い芸人の小籔千豊さんが、
この花祭りを盛り上げようと、花祭りについてあれこれ言及されています。

 

しかしながら、なかなかクリスマス(イエス・キリストの降誕祭)ほどの盛り上がり、
定着をみせないのが不思議です。

 

みうらさんに至っては、むしろそんな地味な(?)ところを面白がっているのではないか、
という気もしています。

 

それはさておき、花祭りでは、花で飾られたお堂の中に立つ、お釈迦様の像に甘茶をかけますが、
これは、お釈迦様が生まれた時に、9匹の龍が天に昇り雨を降らせたという説や、
甘露の雨が降り注いだから、という説など諸説に基づく風習になります。

 

この甘茶は、アジサイ科のヤマアジサイの変種から作られます。

 

葉を摘んだ後に、水洗い→天日干し→発酵→乾燥と、大切に手をかけてやっとできあがります。

砂糖よりも何倍も甘く、砂糖が一般的になる前は甘味料として使われていました。

その甘さから、薬(漢方)の苦味消しとして使われたり、
薬代わりとしても、大切に使われてきたものになります。

 

この甘茶は、お釈迦様の像にかけるだけでなく、お客さんにふるまわれることもあります。

 

そうやって、お釈迦様の誕生日をお祝いすることで、命の大切さを実感するイベントでもあり、
そこから派生して、その甘茶で子供の頭をみがくと健康に育つ、という言い伝えもあるのが、
この花祭りになります。

 

そうなると、ますます子供と一緒に行ってみたくなりますよね。

花祭りには、誰でも気軽に参加できるものなのでしょうか?

花祭りは誰でもウェルカム

なお花祭りには、「灌仏会(かんぶつえ)」「降誕会(ごうたんえ)」「仏生会(ぶっしょうえ)」「龍華絵(りゅうげえ)」「花会式(はなえしき)」など、
他の呼び名がいろいろ存在しますが、もともとはこの別名の方が先に使われていたようで、
明治時代以降に花祭りという呼び名が、一般的になります。

 

「4月8日は桜の時期でもあるので、浄土宗のお寺で花祭りと呼び始めたのがきっかけ」
という説がありますが、確かに私の家の近所にある浄土宗の大きなお寺では、
毎年割と盛大に花祭りをお祝いしています。

 

いずれにしても、これらの呼び名は全て花祭りのことを指すので、
もしも4月8日にお寺でこれらの名前のイベントが開催されていたら、
それは花祭りをやっているということになります。

 

なお、開催日を旧暦で数えて設定しているお寺もあるようで、そういうお寺は、
4月8日よりもおおよそ1ヶ月ほど遅い、5月のゴールデンウィーク前後で開催されています。

 

そして花祭りは、そのお寺の檀家であってもなくても、
みなさんだれでも参加できるイベントのようです。

 

お寺によっては落語会が開かれたり、参道に屋台が並んでいたりと、
いろんな催し物が開催されていたりします。

 

4月8日ですと、場合によっては桜が楽しめるかもしれません。

ちょうど気候も暖かくなってきたところなので、
小さなお子さんと一緒にお出かけするには、ちょうどいいイベントだと思います。

 

なおせっかくですから、甘茶をかける他にも、お寺の本堂にもお参りすることをお勧めします。

 

その時の参拝方法ですが、
よく耳にする「二礼二拍手一礼」は、神社の参拝で行う作法になりますので、
それをお寺でやってしまうと、失礼にあたってしまうかもしれません。

 

同じく柏手も、お寺で打つのは避けた方が良いようです。

 

ではどういうお作法でお参りすればいいの?と心配になるかもしれませんが、
お寺の宗派ごとにそれぞれやり方があると思いますので、
わからなければ、お寺の方に聞いてみてもいいでしょう。

 

もしも子供がいて慌しかったり、聞くタイミングがなかったりした場合は、
一瞬だけでもいいので、静かに丁寧に、心を込めて、
日常に感謝しながら、手を合わせるだけでもいいのではないかと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

花祭りにお釈迦様に甘茶をかける理由をまとめますと、以下の通りになります。

 

・お釈迦様のお誕生日を祝う

・お釈迦様が生まれてきたことを通して命の大切さを実感する

・子供の健やかな成長を願う

 

私はどちらかというと、
花祭りは、メジャーにならないことを嘆くみうらじゅんさんのイメージが強く、
ちょっとふざけたものとして捉えていましたが、改めて見てみると、
子供と足を運ぶにはとても良いお祭りだなと思いました。

 

年に1回のチャンス、みなさんもぜひ遊びに行き、
お子さんの健康を祈願してきてはいかがでしょうか。

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